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秋霧の晴れて曇れば女郎花
花の姿ぞ見え隠れする

歌の意味
秋霧が晴れたり曇ったりするので、女郎花の花の姿が見えたり隠れたりすることだ。
鑑賞
巻第十九 雑体 1018

詞書「題しらず」
 表面は秋霧の中に見え隠れする女郎花の叙景であるが、女郎花を女性に見立てる一連の中に置かれることで、姿を見せたり隠したりする女の振る舞いを戯れて言う趣となる。女郎花の一連の三首目である。
 作者は不明で、「よみ人しらず」とされている。

 初句「秋霧の」は、秋に立つ霧で、女郎花を隠すものとして置かれる。
 二句「晴れて曇れば」は、晴れたり曇ったりするので、の意である。
 三句「女郎花」は、一連の三首目として同じ語を三句に置く。
 四句「花の姿ぞ」は、「ぞ」が強意の係助詞である。女郎花の姿を女性の姿に重ねる。
 結句「見え隠れする」は、「ぞ」の結びで連体形「する」となる。

あききり:秋に立つ霧
作者
よみ人しらず
出典
古今和歌集
前の歌
秋来れば野辺にたはるる女郎花 いづれの人かつまで見るべき
次の歌
花と見て折らむとすれば女郎花 うたたあるさまの名にこそありけれ