思ひけむ人をぞともに思はまし
まさしや報いなかりけりやは
- 歌の意味
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私を思ってくれていたらしい人を、こちらも一緒に思えばよかった。まさしく、報いがないなどということがあっただろうか。
- 鑑賞
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巻第十九 雑体 1042
詞書「題しらず」
前歌の因果応報の理屈を受け、自分を思ってくれた人を思い返しておけばよかった、やはり報いはあるのだと悔やむ歌で、前歌と問答のように並んでいる。作者は「よみ人しらず」とされるが、一本には清原深養父の作とある。
作者は不明で、「よみ人しらず」とされている。
初句「思ひけむ」は、「けむ」が過去推量で、私を思っていたであろう、の意である。
二句「人をぞともに」は、「ぞ」が強意の係助詞で、その人をこそ一緒に、の意である。
三句「思はまし」は、「まし」が反実仮想で、思えばよかった、の意である。「ぞ」の結びで連体形となり、三句切れである。
四句「まさしや報い」は、「まさし」が確かだ、の意で、前歌の「報い」を受ける。
結句「なかりけりやは」は、「やは」が反語で、報いがなかったであろうか、いやあった、の意である。
むくい:行いの結果として受ける報い
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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古今和歌集
- 前の歌
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我を思ふ人を思はぬ報いにや わが思ふ人の我を思はぬ
- 次の歌
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出でて行かむ人をとどめむよしなきに 隣の方に鼻もひぬかな