鶯の去年の宿りの古巣とや
我には人のつれなかるらむ
- 歌の意味
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私のことを、鶯が去年宿った古巣のように思っているからだろうか。あの人が私に冷淡なのは。
- 鑑賞
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巻第十九 雑体 1046
詞書「題しらず」
飽きられた自分を、鶯が顧みない去年の古巣にたとえて嘆く歌である。鳥の巣に身をなぞらえた卑近な比喩に誹諧の趣がある。前歌の春の駒に続き、捨てられた身を身近なものにたとえている。
作者は不明で、「よみ人しらず」とされている。
初句「鶯の」は、誹諧歌の巻頭である本巻の第千十一首にも詠まれた鳥である。
二句「去年の宿りの」は、去年鶯が宿った所、の意である。
三句「古巣とや」は、「とや」が、〜と思ってか、の意で、「や」は疑問の係助詞である。
四句「我には人の」は、私に対してあの人が、の意である。
結句「つれなかるらむ」は、「らむ」が原因推量で、「や」の結びで連体形となる。
やどり:宿る所、住みか
ふるす:鳥が去った古い巣。見捨てられた者のたとえ
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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古今和歌集
- 前の歌
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厭はるるわが身は春の駒なれや 野飼ひがてらに放ち捨てつる
- 次の歌
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さかしらに夏は人まね笹の葉の さやぐ霜夜をわが独り寝る