逢ふことの今ははつかになりぬれば
夜深からではつきなかりけり
- 歌の意味
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逢うことが今はわずかになってしまったので、二十日の月が夜更けにならないと出ないように、夜更けでなければ逢う手だてもないのだった。
- 鑑賞
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巻第十九 雑体 1048
詞書「題しらず」
「はつか」に「僅か」と「二十日」、「つき」に「月」と「付き(手だて)」を掛け、二十日の月が夜更けにならないと昇らないことになぞらえて、疎遠になった恋の逢瀬の難しさを嘆く歌である。
作者は平中興である。平季長の子で、近江守などを務めた。
初句「逢ふことの」は、逢うことが、の意である。
二句「今ははつかに」は、「僅か」と「二十日」を掛ける掛詞である。
三句「なりぬれば」は、なってしまったので、の意の順接確定条件である。
四句「夜深からでは」は、夜が更けなければ、の意である。二十日の月は夜更けに昇ることによる。
結句「つきなかりけり」は、「月」と「付き(手がかり)」を掛ける掛詞である。本巻の第千二十九首や第千三十首と同じく、「月」に「付き」を掛けている。
はつか:「僅か(わずか)」と「二十日」を掛ける
つき:「月」と「付き(手がかり)」を掛ける
- 作者
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平中興
- 出典
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古今和歌集
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さかしらに夏は人まね笹の葉の さやぐ霜夜をわが独り寝る
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もろこしの吉野の山にこもるとも 遅れむと思ふ我ならなくに