まめなれど何ぞはよけくかるかやの
乱れてあれど悪しけくもなし
- 歌の意味
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まじめにしていても、何のよいことがあろうか。刈萱のように乱れていても、悪いことは何もない。
- 鑑賞
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巻第十九 雑体 1052
詞書「題しらず」
まじめ一方の生き方を皮肉り、多少乱れた暮らしでも悪いことはないと開き直る歌である。「よけく」「悪しけく」という古めかしいク語法を対にして用いた点が誹諧の趣となっている。
作者は不明で、「よみ人しらず」とされている。
初句「まめなれど」は、「まめ」が誠実、まじめの意で、まじめであっても、の意である。
二句「何ぞはよけく」は、「よけく」が「よし」のク語法で、よいこと、の意である。何のよいことがあろうか、という反語となる。
三句「かるかやの」は、穂が乱れやすい刈萱によって、四句の「乱れ」を導く。
四句「乱れてあれど」は、初句「まめなれど」と対をなす。
結句「悪しけくもなし」は、「悪しけく」が「悪し」のク語法で、二句の「よけく」と対をなす。
まめ:まじめ、誠実
かるかや:イネ科の草。穂が乱れやすいことから「乱る」を導く
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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古今和歌集
- 前の歌
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難波なる長柄の橋もつくるなり 今はわが身を何にたとへむ
- 次の歌
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何かその名の立つことの惜しからむ 知りて惑ふは我ひとりかは