なげきこる山とし高くなりぬれば
つらづゑのみぞまづつかれける
- 歌の意味
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投げ木を伐る山のように、嘆きが高く積もってしまったので、頬杖ばかりがまずつかれることだ。
- 鑑賞
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巻第十九 雑体 1056
詞書「題しらず」
前歌の「なげきの森」を受け、嘆き(投げ木)が山のように高く積もったので、山で木を伐る者が杖をつくように、物思いの頬杖ばかりつくと言う歌である。投げ木、伐る、山、杖と、木樵りの縁で言葉を連ねた機知が誹諧の趣となっている。「なげき」を詠む一連の二首目である。
作者は大輔と呼ばれた女性で、伝は詳らかでない。
初句「なげきこる」は、「嘆き」と「投げ木」を掛ける掛詞で、「樵る(伐る)」は投げ木の縁語である。前歌の「なげきの森」を受ける。
二句「山とし高く」は、「し」が強意の副助詞で、山のように高く、の意である。
三句「なりぬれば」は、なってしまったので、の意の順接確定条件である。
四句「つらづゑのみぞ」は、物思いの「頬杖」に、山道でつく「杖」を響かせる。「ぞ」は係助詞である。
結句「まづつかれける」は、「つく」が杖を突く意で、「ぞ」の結びで連体形「ける」となる。
なげき:「嘆き」と、薪にする「投げ木」を掛ける
こる:木を伐る
つらづゑ:頬杖。山で木を伐る者がつく「杖」を響かせる
- 作者
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大輔
- 出典
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古今和歌集
- 前の歌
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ねぎ言をさのみ聞きけむ社こそ 果てはなげきの森となるらめ
- 次の歌
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なげきをばこりのみ積みてあしひきの 山のかひなくなりぬべらなり