そゑにとてとすればかかりかくすれば
あな言ひ知らずあふさきるさに
- 歌の意味
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だからといってああすればこうなり、こうすればああなる。ああ、言いようもない。どうしても食い違ってばかりで。
- 鑑賞
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巻第十九 雑体 1060
詞書「題しらず」
何をしてもうまくいかない恋のもどかしさを、「とすれば」「かくすれば」「あふさきるさ」といった口語的な言い回しでたたみかけた歌である。歌語らしからぬ語を並べた点が誹諧の典型とされる。
作者は不明で、「よみ人しらず」とされている。
初句「そゑにとて」は、「そゑに」がそれゆえに、の意で、だからといって、と言い出す。
二句「とすればかかり」は、ああすればこうなる、の意である。
三句「かくすれば」は、こうすれば、の意で、二句と対をなす。
四句「あな言ひ知らず」は、「あな」が感動詞で、ああ、言いようもない、の意である。四句切れである。
結句「あふさきるさに」は、あちらを立てればこちらが立たず、食い違うさまを言う。倒置で上に返る。
あふさきるさ:一方がよければ他方が悪く、食い違うさま
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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古今和歌集
- 前の歌
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宵の間に出でて入りぬる三日月の われて物思ふころにもあるかな
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世の中の憂きたびごとに身を投げば 深き谷こそ浅くなりなめ