世の中はいかに苦しと思ふらむ
ここらの人に恨みらるれば
- 歌の意味
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世の中は、どれほど苦しいと思っていることだろう。これほど多くの人から恨まれているのだから。
- 鑑賞
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巻第十九 雑体 1062
詞書「題しらず」
人々が「世の中はつらい」と恨むのを逆転させ、恨まれる世の中の側こそ苦しいだろうと同情してみせる歌である。前歌の「世の中の憂き」を受け、恨む側と恨まれる側の視点を反転させた配列となっている。世の中を擬人化した発想に誹諧の趣がある。
作者は在原元方である。在原棟梁の子で、在原業平の孫にあたる。
初句「世の中は」は、前歌の初句「世の中の」と同じ語で始め、世の中を擬人化する。
二句「いかに苦しと」は、どれほど苦しいと、の意である。
三句「思ふらむ」は、「らむ」が現在推量で、思っていることだろう、の意である。三句切れである。
四句「ここらの人に」は、「ここら」が数多くの意で、大勢の人に、の意である。
結句「恨みらるれば」は、「らるれ」が受身で、恨まれるので、と倒置で理由を述べる。
よのなか:世間、人の世
- 作者
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在原元方
- 出典
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古今和歌集
- 前の歌
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世の中の憂きたびごとに身を投げば 深き谷こそ浅くなりなめ
- 次の歌
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何をして身のいたづらに老いぬらむ 年の思はむことぞやさしき