白雪のともにわが身はふりぬれど
心は消えぬものにぞありける
- 歌の意味
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白雪が降るのとともに、わが身は年老いて古びてしまったが、心は雪のように消えはしないものであったことだ。
- 鑑賞
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巻第十九 雑体 1065
詞書「題しらず」
「ふり」に雪が「降り」と身が「古り」を掛け、雪とともに老いた身ではあるが、心は雪のように消えることはないと、老いてなお失わぬ心を詠んだ歌である。雪の縁語で身と心を対比させた機知が誹諧の趣となっている。
作者の「千さと」は大江千里である。大江音人の子で、漢学者として知られ、句題和歌の『大江千里集』を献上した。中古三十六歌仙の一人である。
初句「白雪の」は、白く降り積もる雪で、白髪をも連想させる。
二句「ともにわが身は」は、雪とともにわが身は、の意である。
三句「ふりぬれど」は、雪が「降り」と、身が「古り(年老いる)」を掛ける掛詞である。
四句「心は消えぬ」は、「消え」が雪の縁語で、心は消えない、の意である。
結句「ものにぞありける」は、「ぞ」と連体形「ける」の係り結びで、「けり」は気づきの詠嘆である。
ふる:雪が「降る」と、年老いる「古る」を掛ける
- 作者
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大江千里
- 出典
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古今和歌集
- 前の歌
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身は捨てつ心をだにもはふらさじ つひにはいかがなると知るべく
- 次の歌
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梅の花咲きての後のみなればや すきものとのみ人の言ふらむ