水茎の岡の屋形に妹とあれと
寝ての朝けの霜の降りはも
- 歌の意味
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岡の上の仮屋で妻と私とが共寝をした、その明け方の霜の降りようといったらどうだ。
- 鑑賞
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巻第二十 大歌所御歌 1072
詞書「大歌所御歌 水茎振」
岡の上の小屋で妻と共寝をした翌朝、一面に降りた霜に驚く心を歌う。水茎振は水茎の岡にちなむ風俗歌で、共寝の後の寒い朝の実感を率直に伝える。作者は記されていない。
大歌所は、宮中の節会や神事で歌われる大歌(宮廷歌謡)を教習し管理した役所である。古今和歌集の巻二十はその歌を集めた巻で、大歌所御歌、神遊びの歌、東歌の順に並ぶ。
初句「水茎の」は、「岡」にかかる枕詞である。
二句「岡の屋形に」は、岡の上に設けた仮の小屋での意で、共寝の場所を示す。
三句「妹とあれと」は、妻と私とがの意で、「妹」は親しい女性を、「あれ」は自分を指す。二人を並べて睦まじさを表す。
四句「寝ての朝けの」は、共寝をした翌朝の明け方のの意である。「の」を重ねて結句へ畳みかける。
結句「霜の降りはも」は、霜の降りようといったらの意で、「はも」は強い詠嘆を表す。体言で言いさして、寒い朝の驚きを余韻として残す。
いも:妻や恋人など親しい女性
あれ:自分
あさけ:夜明けがた
やかた:仮に設けた小屋
- 出典
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古今和歌集
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近江より朝立ち来ればうねの野に 鶴ぞ鳴くなる明けぬこの夜は
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四極山うち出でて見れば笠結ひの 島漕ぎ隠る棚無し小舟