- 歌の意味
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巻向の穴師の山の山人だと人も見るように、山かずらを髪に飾りなさい。
- 鑑賞
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巻第二十 大歌所御歌 1076
詞書は前の歌に続き「神遊びの歌 採物の歌」
山のかずらを髪に飾り、穴師の山から来た山人と見えるように装えと呼びかける。採物の葛を題とする歌で、山から神の使いが訪れるという神楽の趣向を映している。作者は記されていない。
採物の歌は、神楽で舞人が手に持つ採物(榊、弓、杓、葛など)を題として歌われた神楽歌である。本巻の第千七十四首から第千七十九首までの六首がこの一連をなす。
初句「巻向の」は、大和の地名で、現在の奈良県桜井市の三輪山北方の一帯を指す。
二句「穴師の山の」は、巻向にある山の名で、穴師坐兵主神社が鎮まる。「の」を重ねて地名を畳みかける。
三句「山人と」は、山に住む人の意で、神楽では山から訪れる神人の姿を思わせる。二句の「山」、結句の「山かづら」と「山」の語を重ねる。
四句「人も見るがに」は、人が見てもそう思うようにの意で、「がに」は目的や程度を表す。
結句「山かづらせよ」は、山のかずらを髪飾りにせよの意で、命令形で舞人に呼びかける。次歌の第千七十七首も「まさきのかづら」を詠み、葛の採物の歌が続く。
やまびと:山に住む人。仙人の意にも用いる
やまかづら:山に生えるつる草で作る髪飾り
かづら:つる草を髪飾りにしたもの
- 出典
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古今和歌集
- 前の歌
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霜八度置けど枯れせぬ榊葉の たち栄ゆべき神の巫覡かも
- 次の歌
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深山には霰降るらし外山なる まさきのかづら色づきにけり