深山には霰降るらし外山なる
まさきのかづら色づきにけり
- 歌の意味
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奥山ではもう霰が降っているらしい。人里近い外山のまさきのかずらが色づいたことだ。
- 鑑賞
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巻第二十 大歌所御歌 1077
詞書は前の歌に続き「神遊びの歌 採物の歌」
里近い山のまさきのかずらが色づいたのを見て、奥山ではもう霰が降っているだろうと推し量る。目の前の景から見えない遠方の季節を思いやる歌で、葛の採物にちなむ。作者は記されていない。
採物の歌は、神楽で舞人が手に持つ採物(榊、弓、杓、葛など)を題として歌われた神楽歌である。本巻の第千七十四首から第千七十九首までの六首がこの一連をなす。
初句「深山には」は、奥深い山を示し、四句の前の「外山」と遠近の対比をなす。
二句「霰降るらし」は、霰が降っているらしいの意で、「らし」は根拠のある推定を表す。二句切れである。
三句「外山なる」は、人里に近い山にあるの意で、「なる」は存在を表す。初句の「深山」と対になる。
四句「まさきのかづら」は、つる草の一種で、テイカカズラやツルマサキとされる。前歌の第千七十六首の「山かづら」に続き、かずらの採物を題とする。
結句「色づきにけり」は、色づいたことだの意で、「けり」は気づきの詠嘆を表す。この目の前の事実が二句の推定の根拠となる。
みやま:奥深い山
とやま:人里に近い山
まさきのかづら:つる性の植物で、テイカカズラやツルマサキとされる
いろづく:紅葉して色が変わる
- 出典
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古今和歌集
- 前の歌
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巻向の穴師の山の山人と 人も見るがに山かづらせよ
- 次の歌
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陸奥の安達の真弓我が引かば すゑさへ寄りこ忍び忍びに