天の原振り放け見れば白真弓
張りて懸けたり夜道はよけむ
- 歌の意味
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大空を振り仰いで見ると、白木の弓を張って懸けたように三日月が出ている。夜道は歩きやすいだろう。
- 鑑賞
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巻第三 雑歌 289
詞書「間人宿禰大浦の初月の歌二首」
夜空に懸かる三日月を、白木の弓を張って懸けたものに見立てた歌である。弓なりの月の形をとらえた鮮やかな比喩で、月明かりがあれば夜道も歩きやすいだろうと喜んでいる。夜道を行く先に恋人を訪ねる思いを読み取る見方もある。
作者の間人大浦は奈良時代の官人であるが、伝は未詳である。
初句「天の原」 大空のことである。
二句「振り放け見れば」 「振り放く」は振り仰いで遠くを見る意で、見上げると、の意である。
三句「白真弓」 白木の檀で作った弓で、三日月の形と色をたとえている。
四句「張りて懸けたり」 弓の弦を張って懸けてある、の意で、月を弓に見立てた比喩である。ここで句切れとなる。
結句「夜道はよけむ」 「む」は推量で、夜道は歩きやすいだろう、と月明かりを喜んで結んでいる。
ふりさく:振り仰いで遠くを見る
しらまゆみ:白木の檀で作った弓
よみち:夜の道
- 作者
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間人大浦
- 出典
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万葉集
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我が命のま幸くあらばまたも見む 志賀の大津に寄する白波
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倉橋の山を高みか夜隠りに 出で来る月の光乏しき