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住吉の岸の松原遠つ神
我が大君の幸しところ

歌の意味
住吉の岸の松原は、遠い祖先の神である我が大君がお出ましになった所である。
鑑賞
巻第三 雑歌 295

詞書は前の歌に続き「角麻呂の歌四首」
 角麻呂の歌四首の四首目で、一連を締めくくる歌である。住吉の岸の松原を、かつて天皇が行幸した由緒ある地としてたたえている。一首目の伝説の高津に始まり、天皇の行幸の地である住吉で結ぶことで、難波の地の歴史と神聖さが示されている。
 角麻呂の歌四首は、難波の高津、御津、住吉など、摂津の海辺の地を詠んだ一連である。
 作者の角麻呂は伝未詳の人物である。

 初句「住吉の」 住吉は摂津国の地で、住吉大社のある海辺である。
 二句「岸の松原」 住吉の海岸の松原で、景勝地として知られた。
 三句「遠つ神」 遠い祖先の神の意で、「大君」にかかる枕詞である。
 四句「我が大君の」 天皇を指す。
 結句「幸しところ」 「幸す」はお出ましになる意の尊敬語である。体言止めで、行幸の地としての格調をもって結んでいる。

とほつかみ:遠い祖先の神
いでます:お出ましになる
作者
角麻呂
出典
万葉集
前の歌
風をいたみ沖つ白波高からし 海人の釣舟浜に帰りぬ
次の歌
廬原の清見の崎の三保の浦の ゆたけき見つつ物思ひもなし