- 歌の意味
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昔こそ難波は田舎だと言われていただろうが、今は都をここに移して、すっかり都らしくなったことだ。
- 鑑賞
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巻第三 雑歌 312
詞書「式部卿藤原宇合卿、難波の堵を改め造らしめらゆる時に作る歌一首」
難波の宮を造り改める責任者に任じられた時の歌である。昔は田舎と言われた難波も、今は都を移して都らしい姿になったと、造営の成果と難波の繁栄を誇らかに詠んでいる。宇合は神亀三年(726)に知造難波宮事に任じられ、聖武天皇の難波宮の造営にあたった。
作者の藤原宇合は藤原不比等の子で、式部卿、参議などを歴任し、藤原式家の祖となった。天平九年(737)に没した。
初句「昔こそ」 「こそ」は係助詞で、三句の「けめ」と係り結びとなる。
二句「難波田舎と」 難波は田舎だと、の意である。
三句「言はれけめ」 「けめ」は過去推量の助動詞「けむ」の已然形で、言われていただろうが、と逆接の含みをもつ。ここで句切れとなる。
四句「今は都引き」 都を引き移して、の意で、八音の字余りである。
結句「都びにけり」 「都ぶ」は都らしくなる意で、「にけり」は完了と詠嘆である。初句の「昔」に対して「今」を示し、変化を誇らかに結んでいる。
ゐなか:都から離れた地方
みやこぶ:都らしくなる
- 作者
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藤原宇合
- 出典
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万葉集
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梓弓引き豊国の鏡山 見ず久ならば恋しけむかも
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