物部の臣の壮士は大君の
任けのまにまに聞くといふものぞ
- 歌の意味
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朝廷に仕える臣下の男子というものは、大君の任命のままに従うものだというぞ。
- 鑑賞
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巻第三 雑歌 369
詞書は前の歌に続き「石上大夫の歌一首」の「和ふる歌一首」
前歌の石上大夫の歌に和した歌である。旅の苦労を嘆く相手に対し、朝廷に仕える男子たる者は、天皇の任命のままに従うものだと励ましている。前歌の「命畏み」を受けて、臣下としての心構えを説く形で応じている。左注には、作者は未詳であるが、笠朝臣金村の歌の中に出る、とあり、作者は確定できない。
初句「物部の」 物部は朝廷に仕える官人のことである。
二句「臣の壮士は」 臣下である男子は、の意である。
三句「大君の」 天皇を指し、前歌の三句と同じ語を用いて応じている。
四句「任けのまにまに」 任けは任命、派遣のことで、「まにまに」はそのままに、の意である。
結句「聞くといふものぞ」 「聞く」は聞き入れて従う意で、従うものだというぞ、と相手を励まして結んでいる。
もののふ:朝廷に仕える官人
まけ:任命、派遣
きく:聞き入れて従う
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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大船に真楫しじ貫き大君の 命畏み磯廻するかも
- 次の歌
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雨降らずとの曇る夜のぬるぬると 恋ひつつ居りき君待ちがてり