高座の御笠の山に鳴く鳥の
止めば継がるる恋もするかも
- 歌の意味
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御笠の山で鳴く鳥の声が、やんだかと思うとまた続くように、絶えることなく続く恋をすることだ。
- 鑑賞
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巻第三 雑歌 373
詞書は前の歌に続き「山部宿禰赤人の春日野に登りて作る歌一首并せて短歌」の「反歌」
春日野に登って詠んだ長歌に添えられた反歌である。御笠の山で鳴く鳥の声が途切れてはまた続くように、自分の恋も絶えることなく続くと、片思いのせつなさを詠んでいる。上の三句は、鳥の鳴き声の途切れては続くさまから「止めば継がるる」を導く序詞で、春の山の景と恋心とが重ねられている。
作者の山部赤人は聖武朝の宮廷歌人で、行幸に従って多くの歌を詠み、清らかで澄んだ叙景歌にすぐれた。後世、柿本人麻呂と並んで歌聖と称された。
初句「高座の」 高座は天皇の御座で、その上にかざす御蓋から「御笠」にかかる枕詞である。
二句「御笠の山に」 御笠の山は春日の三笠山で、現在の奈良市の若草山や御蓋山のあたりである。
三句「鳴く鳥の」 鳴く鳥の声が、の意で、ここまでが四句を導く序詞である。
四句「止めば継がるる」 止むとまた続く、の意で、鳥の声から恋の続くさまへと転じている。
結句「恋もするかも」 「かも」は詠嘆で、そのような恋をすることだ、と結んでいる。
たかくら:天皇の御座
みかさのやま:春日の三笠山
- 作者
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山部赤人
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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意宇の海の河原の千鳥汝が鳴けば 我が佐保川の思ほゆらくに
- 次の歌
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雨降らば着むと思へる笠の山 人にな着せそ濡れは漬つとも