妹が家に咲きたる梅のいつもいつも
なりなむ時に事は定めむ
- 歌の意味
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あなたの家に咲いている梅が、いつかいつかと待つうちに実がなる時には、事を決めよう。
- 鑑賞
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巻第三 譬喩歌 398
詞書「藤原朝臣八束の梅の歌二首」と注「八束は後の名は真楯、房前の第三子なり」
巻第三の譬喩歌の部に収められた歌である。恋しい女の家に咲いている梅が実を結ぶ時に、事を決めようと詠んでいる。梅の実がなることを恋が成就すること、すなわち結婚にたとえ、その時が来たら改めてはっきり決めようという思いを寓している。次歌と一組をなしている。
作者の藤原八束は藤原房前の三男で、のちに真楯と名を改め、大納言に至った。天平神護二年(766)に没した。
初句「妹が家に」 恋しい女の家に、の意で、六音の字余りである。
二句「咲きたる梅の」 咲いている梅が、の意である。
三句「いつもいつも」 いつかいつかと、の意で、梅の実がなる時を待つ心を表している。
四句「なりなむ時に」 実がなるであろう時に、の意で、恋が成就する時を寓している。
結句「事は定めむ」 「む」は意志で、事を決めよう、と結んでいる。
なる:実がなる。恋が成就する意を寓する
- 作者
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藤原八束
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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奥山の岩本菅を根深めて 結びし心忘れかねつも
- 次の歌
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妹が家に咲きたる花の梅の花 実にしなりなばかもかくもせむ