朝に日に見まく欲りするその玉を
いかにせばかも手ゆ離れずあらむ
- 歌の意味
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朝も昼もいつも見ていたいと思うその玉を、どうしたら手から離さずにいられるだろうか。
- 鑑賞
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巻第三 譬喩歌 403
詞書「大伴宿禰家持の同じ坂上家の大嬢に贈る歌一首」
巻第三の譬喩歌の部に収められた歌である。坂上家の大嬢に贈った歌である。朝も昼もいつも見ていたい大切な玉を、どうしたらいつも手元に置いておけるだろうかと、恋しい人といつも一緒にいたいという思いを、玉にたとえて表している。大嬢は大伴坂上郎女の娘で、のちに家持の妻となった。
作者の大伴家持は大伴旅人の子で、奈良時代の官人である。越中守、因幡守などを経て中納言に至り、延暦四年(785)に没した。万葉集の編纂に深く関わったとされる。
初句「朝に日に」 朝に昼に、いつも、の意である。
二句「見まく欲りする」 「見まく」は見ること、「欲りす」は望む意で、見たいと思う、の意である。
三句「その玉を」 玉は宝玉で、恋しい大嬢を寓している。
四句「いかにせばかも」 「か」は疑問の係助詞で、どうしたら、の意である。結句の「む」と係り結びとなる。
結句「手ゆ離れずあらむ」 「ゆ」は、から、の意で、手から離れずにいられるだろうか、の意である。玉を手に巻く習いを踏まえている。
たま:宝玉。大切な人を寓する
かる:離れる
- 作者
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大伴家持
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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山守はけだしありとも我妹子が 結ひけむ標を人解かめやも
- 次の歌
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ちはやぶる神の社しなかりせば 春日の野辺に粟蒔かましを