我が背子が跡踏み求め追ひ行かば
紀の関守い留めてむかも
- 歌の意味
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夫の足跡をたどって追って行ったなら、紀伊の関所の番人が私を引き止めるだろうか。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 545
詞書は前の歌に続き「反歌」
長歌(第五百四十三首)の二首目の反歌である。夫の足跡をたどって追いかけて行ったら、紀伊の関守が私を止めるだろうかと詠む。長歌で、道守に問われたらどう答えようかと思い悩んだことを受け、関守に止められるのではないかという不安を重ねている。
作者の笠金村は、奈良時代前期の宮廷歌人で、行幸に従って多くの歌を残した。本歌は娘子の心になって詠んだ代作である。
初句「我が背子が」は、私の夫がの意で、旅立った夫を思い描く。
二句「跡踏み求め」は、足跡をたどって探し求めての意である。
三句「追ひ行かば」は、追って行ったならばの意で、「ば」は仮定を表す。
四句「紀の関守い」は、紀伊の関所の番人がの意で、「い」は主語を強める上代の助詞である。
結句「留めてむかも」の「て」は強意、「む」は推量、「かも」は疑問を含む詠嘆で、引き止めるだろうかの意となる。
せきもり:関所の番人
- 作者
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笠金村
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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後れ居て恋ひつつあらずは紀の国の 妹背の山にあらましものを
- 次の歌
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天雲の外に見しより我妹子に 心も身さへ寄りにしものを