今夜の早く明けなばすべをなみ
秋の百夜を願ひつるかも
- 歌の意味
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今夜が早く明けてしまったらどうしようもないので、秋の夜百夜分の長さを願ったことだ。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 548
詞書は前の歌に続き「反歌」
長歌(第五百四十六首)の二首目の反歌である。やっと結ばれた今夜が早く明けてしまってはどうしようもないので、秋の長夜を百夜重ねたほどの長さを願ったと詠む。長歌の結び「秋の夜の百夜の長さありこせぬかも」を受けて、その願いを繰り返している。
作者の笠金村は、奈良時代前期の宮廷歌人で、行幸に従って多くの歌を残した。
初句「今夜の」は、今夜がの意で、ようやく結ばれた夜を指す。
二句「早く明けなば」の「な」は完了の助動詞「ぬ」の未然形、「ば」は仮定を表し、早く明けてしまったならばの意となる。
三句「すべをなみ」は、どうしようもないのでの意である。「〜を〜み」で理由を表す。
四句「秋の百夜を」は、秋の長い夜を百夜合わせたほどの長さをの意で、長歌の結びと同じ発想である。
結句「願ひつるかも」の「つる」は完了、「かも」は詠嘆で、願ったことだの意となる。
ももよ:百の夜。きわめて長い夜のたとえ
- 作者
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笠金村
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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天雲の外に見しより我妹子に 心も身さへ寄りにしものを
- 次の歌
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天地の神も助けよ草枕 旅行く君が家にいたるまで