大和道の島の浦廻に寄する波
間もなけむ我が恋ひまくは
- 歌の意味
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大和への道筋にある島の入り江に寄せる波のように、絶え間もないことだろう。私があなたを恋しく思うことは。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 551
詞書は前の歌に続き「五年戊辰、大宰少弐石川足人朝臣の遷任するに、筑前国の蘆城の駅家に餞する歌三首」
送別の三首の最後の歌で、大和へ向かう道筋の島の入り江に寄せる波を序として、別れた後の恋しさは絶え間もないだろうと詠む。都へ帰る人の旅路の景を序に用い、見送る側の思いを重ねている。
左注に「右の三首は作者未詳」とあり、作者は伝わらない。大宰府の官人の誰かが送別の宴で詠んだものとみられる。
初句「大和道の」は、大和へ向かう道筋のの意で、旅行く人の行程を示す。
二句「島の浦廻に」の「浦廻」は入り江の湾曲したあたりをいう。島の所在には諸説がある。
三句「寄する波」は、寄せる波で、初句からここまでが四句の「間もなけむ」を導く序詞となる。
四句「間もなけむ」は六音の字余りで、絶え間もないだろうの意である。ここで切れる四句切れである。
結句「我が恋ひまくは」の「恋ひまく」は「恋ひむ」のク語法で、私が恋しく思うだろうことはの意となる。倒置によって主題を最後に示している。
うらみ:入り江の湾曲したあたり
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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大船の思ひ頼みし君が去なば 我れは恋ひむな直に逢ふまでに
- 次の歌
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我が君はわけをば死ねと思へかも 逢ふ夜逢はぬ夜二走るらむ