み崎廻の荒磯に寄する五百重波
立ちても居ても我が思へる君
- 歌の意味
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岬のめぐりの荒磯に寄せる幾重もの波のように、立っても座っても、私が思い慕っているあなたよ。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 568
詞書「大宰帥大伴卿の大納言に任ぜられて、京に入る時に臨みて、府の官人らの卿を筑前国の蘆城の駅家に餞する歌四首」
大宰帥大伴旅人が大納言に任じられて都へ上るに際し、大宰府の官人たちが筑前国の蘆城の駅家で送別の宴を開いたときの四首の最初の歌である。岬の荒磯に幾重にも寄せる波を序として、立っても座っても思い慕う上司への敬愛を述べる。
左注によれば、本歌は筑前掾門部石足の作である。
作者の門部石足は、筑前国の掾(国司の三等官)を務めた官人である。
初句「み崎廻の」の「み」は美称で、岬のめぐりのの意となる。
二句「荒磯に寄する」は、荒々しい磯に寄せるの意である。
三句「五百重波」は、幾重にも重なって寄せる波で、初句からここまでが四句の「立ち」を導く序詞となる。波が立つことから「立ちても」へと続く。
四句「立ちても居ても」は、立っていても座っていてもの意で、いつも絶えずにの意を表す。
結句「我が思へる君」は、私が思い慕っているあなたの意で、体言止めによって敬愛の対象を示して結ぶ。
いほへなみ:幾重にも重なって寄せる波
- 作者
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門部石足
- 出典
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万葉集
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周防なる磐国山を越えむ日は 手向けよくせよ荒しその道
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韓人の衣染むといふ紫の 心に染みて思ほゆるかも