月夜よし川の音清しいざここに
行くも行かぬも遊びて行かむ
- 歌の意味
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月夜は美しく、川の音もすがすがしい。さあここで、旅立つ人も残る人も、ともに遊んで行こう。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 571
詞書は前の歌に続き「大宰帥大伴卿の大納言に任ぜられて、京に入る時に臨みて、府の官人らの卿を筑前国の蘆城の駅家に餞する歌四首」
送別の四首の最後の歌で、月夜は美しく川の音も清らかだから、さあ旅立つ人も残る人もここで遊んで行こうと、宴の座を盛り上げる歌である。別れの悲しみを歌った前の三首に対し、明るく宴を楽しもうと呼びかけて一連を締めくくっている。
左注によれば、本歌は防人佑大伴四綱の作である。
作者の大伴四綱は、大伴氏の官人で、大宰府の防人佑を務めた。
初句「月夜よし」は、月夜がよいの意で、ここで切れる初句切れである。
二句「川の音清し」は八音の字余りで、川の音がすがすがしいの意である。ここでも切れ、初句と対句をなして宴の場の景を示す。
三句「いざここに」は、さあここでの意で、一同に呼びかける。
四句「行くも行かぬも」は、旅立つ人も残る人もの意で、別れる双方をひとまとめにしている。
結句「遊びて行かむ」の「遊ぶ」は宴で楽しむこと、「む」は勧誘を表し、遊んで行こうの意となる。
あそぶ:詩歌管弦などを楽しむ。宴を楽しむ
- 作者
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大伴四綱
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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大和へに君が発つ日の近づけば 野に立つ鹿も響めてぞ鳴く
- 次の歌
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まそ鏡見飽かぬ君に後れてや 朝夕にさびつつ居らむ