今よりは城の山道は寂しけむ
我が通はむと思ひしものを
- 歌の意味
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これからは城の山道は寂しいことだろう。あなたのもとへ私が通おうと思っていたのに。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 576
詞書「大宰帥大伴卿の京に上りし後に、筑後守葛井連大成の悲嘆して作る歌一首」
大伴旅人が都へ帰った後、筑後守の葛井大成が悲しんで作った歌である。これまで旅人を訪ねて通った城の山道も、これからは寂しいものになるだろうと、敬愛する上司を失った悲しみを詠む。通い慣れた道に寄せて、別れの喪失感を表している。
作者の葛井大成は、渡来系の氏族の出身とされる官人で、筑後守を務めた。
初句「今よりは」は、これからはの意で、旅人が去った後の時間を示す。
二句「城の山道は」は、大宰府と筑後を結ぶ、基肄城のある山の道とされる。
三句「寂しけむ」の「けむ」は推量で、寂しいことだろうの意となる。ここで切れる三句切れである。
四句「我が通はむと」は、私が通おうとの意で、「む」は意志を表す。
結句「思ひしものを」は、思っていたのにの意で、「ものを」は逆接の詠嘆である。
き:城。ここでは基肄城を指す
- 作者
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葛井大成
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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草香江の入江にあさる葦鶴の あなたづたづし友なしにして
- 次の歌
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我が衣人にな着せそ網引する 難波壮士の手には触るとも