- 歌の意味
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夕方になると物思いがつのる。かつて逢った人の、言葉をかけてくれた姿が面影に浮かんで。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 602
詞書は前の歌に続き「笠女郎の大伴宿祢家持に贈る歌二十四首」
夕暮れになると物思いがつのる、かつて逢った人が言葉をかけてくれた姿が面影に浮かんで、と詠む歌である。夕暮れという恋の時刻に、恋人の面影がよみがえる切なさを表している。
作者の笠女郎は、奈良時代の女流歌人で、大伴家持に多くの恋の歌を贈った。伝は未詳である。
初句「夕されば」は、夕方になるとの意で、「さる」は時がめぐってくることをいう。
二句「物思ひまさる」は、物思いがつのるの意で、ここで切れる二句切れである。
三句「見し人の」は、かつて逢った人のの意である。
四句「言とふ姿」は、言葉をかけてくれる姿の意である。
結句「面影にして」は、面影に浮かんでの意で、倒置によって物思いのつのる理由を示している。
おもかげ:心に浮かぶ人の姿
こととふ:言葉をかける、話しかける
- 作者
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笠女郎
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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心ゆも我は思はずき山川も 隔たらなくにかく恋ひむとは
- 次の歌
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思ふにし死にするものにあらませば 千たびぞ我れは死にかへらまし