剣大刀身に取り添ふと夢に見つ
何のさがぞも君に逢はむため
- 歌の意味
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剣太刀を身に取り添える夢を見た。これは何の前兆だろうか。あなたに逢うためのしるしだろうか。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 604
詞書は前の歌に続き「笠女郎の大伴宿祢家持に贈る歌二十四首」
剣太刀を身に添える夢を見て、何の前兆かと思い、あなたに逢える前兆だろうかと期待する歌である。夢を占いとして受け止める当時の考え方を背景に、太刀を身に添えることを男性と寄り添うことのしるしと解している。
作者の笠女郎は、奈良時代の女流歌人で、大伴家持に多くの恋の歌を贈った。伝は未詳である。
初句「剣大刀」は刀剣のことで、身に帯びることから「身に添ふ」にかかる枕詞としても用いられる。ここでは夢に見た刀剣そのものを指す。
二句「身に取り添ふと」は、身に取り添えるとの意である。
三句「夢に見つ」の「つ」は完了で、夢に見たの意となる。ここで切れる三句切れである。
四句「何のさがぞも」の「さが」は前兆、しるしの意で、何の前兆だろうかの意となる。ここでも切れる。
結句「君に逢はむため」は、あなたに逢うためだろうかの意で、夢の意味を自ら解き、期待を込めて結ぶ。
さが:前兆、しるし
つるぎたち:剣と太刀。刀剣
- 作者
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笠女郎
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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思ふにし死にするものにあらませば 千たびぞ我れは死にかへらまし
- 次の歌
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天地の神の理なくはこそ 我が思ふ君に逢はず死にせめ