間なく恋ふれにかあらむ草枕
旅なる君が夢にし見ゆる
- 歌の意味
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絶え間なく恋しく思っているからだろうか、旅に出ているあなたが夢に見えることだ。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 621
詞書「西海道節度使の判官佐伯宿祢東人の妻の夫君に贈る歌一首」
西海道節度使の判官として旅にある夫に、妻が贈った歌である。絶え間なく恋しく思うからだろうか、旅の空にある夫が夢に見えると詠む。自分が相手を思うから夢に見えるのだと、夢の原因を自分の側に求めている点に特徴がある。
作者の佐伯東人の妻は、伝未詳の女性である。夫の佐伯東人は、西海道節度使の判官に任じられた官人である。
初句「間なく」は、絶え間なくの意である。
二句「恋ふれにかあらむ」は、恋しく思っているからだろうかの意で、「か」は疑問の係助詞、「む」の連体形で結ぶ。ここで切れる二句切れである。
三句「草枕」は「旅」にかかる枕詞である。
四句「旅なる君が」は、旅にいるあなたがの意である。
結句「夢にし見ゆる」は、夢に見えることだの意で、連体形で結ぶ。本巻の第四百九十首の結句と同じ句である。
いめ:夢。上代の語形
- 作者
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佐伯東人の妻
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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初めより長く言ひつつ頼めずは かかる思ひに逢はましものか
- 次の歌
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草枕旅に久しくなりぬれば 汝をこそ思へな恋ひそ我妹