何すとか使の来つる君をこそ
かにもかくにも待ちかてにすれ
- 歌の意味
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どうして使いなど来たのか。あなたをこそ、とにもかくにも待ちかねているのに。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 629
詞書「大伴四綱の宴席の歌一首」
宴席で、来るはずの人の代わりに使いが来たことをとがめ、待っていたのはあなた自身なのにと詠む歌である。前歌と同じく「かにもかくにも」の句を用いており、同じ句をもつ歌が並べられている。宴席での座興の歌とみられる。
作者の大伴四綱は、大伴氏の官人で、大宰府の防人佑を務めた。
初句「何すとか」は、どうしての意で、「か」は疑問の係助詞、結びは二句の「つる」である。
二句「使の来つる」は、使いが来たのだろうかの意で、ここで切れる二句切れである。
三句「君をこそ」は、あなたをこそと強く取り立て、結びは結句の「すれ」である。
四句「かにもかくにも」は、とにもかくにもの意で、前歌の四句と同じ句である。
結句「待ちかてにすれ」の「かてに」はできないの意で、待ちかねているの意となる。「こそ」の結びとして已然形で結ぶ。
つかひ:使者
- 作者
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大伴四綱
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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白髪生ふることは思はず変若水は かにもかくにも求めて行かむ
- 次の歌
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初花の散るべきものを人言の 繁きによりてよどむころかも