ひさかたの天の露霜置きにけり
家なる人も待ち恋ひぬらむ
- 歌の意味
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天から降りた露霜が置いたことだ。家にいる人も、私の帰りを待ち焦がれていることだろう。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 651
詞書「大伴坂上郎女の歌二首」
旅先で露霜が降りたのを見て、季節の移ろいとともに、家に残した人も自分を待ち焦がれているだろうと思いやる歌である。坂上郎女が旅先から家族を思って詠んだものとみられる。露霜の冷たさが、離れている時間の長さを感じさせる。
作者の大伴坂上郎女は、大伴安麻呂の娘で、大伴旅人の異母妹にあたる。万葉集に多くの歌を残し、女流歌人として重んじられている。
初句「ひさかたの」は「天」にかかる枕詞である。
二句「天の露霜」は、天から降りた露や霜の意である。
三句「置きにけり」の「けり」は気づきを表し、置いたことだの意となる。ここで切れる三句切れである。
四句「家なる人も」は、家にいる人もの意である。
結句「待ち恋ひぬらむ」の「らむ」は現在推量で、待ち焦がれていることだろうの意となる。本巻の巻頭から続く「待つ」の主題がここにも見える。
つゆしも:露と霜。また露が凍って霜のようになったもの
- 作者
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大伴坂上郎女
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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我妹子は常世の国に住みけらし 昔見しより変若ましにけり
- 次の歌
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玉守に玉は授けてかつがつも 枕と我れはいざふたり寝む