春日山朝居る雲のおほほしく
知らぬ人にも恋ふるものかも
- 歌の意味
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春日山に朝かかっている雲のようにぼんやりと、よく知らない人にも恋をするものだなあ。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 677
詞書は前の歌に続き「中臣女郎の大伴宿祢家持に贈る歌五首」
春日山に朝かかる雲を序として、よく知らない人にも心ひかれて恋をするものだと詠む歌である。本巻の第五百八十四首の坂上大嬢の歌と同じく、春日山の朝の雲を序に用いており、同じ景を詠む歌が響き合っている。
作者の中臣女郎は、中臣氏の女性で、伝は未詳である。大伴家持に恋の歌を贈った女性の一人である。
初句「春日山」は、奈良の都の東にある山である。
二句「朝居る雲の」は、朝かかっている雲のの意である。第五百八十四首の「朝立つ雲の」と通う表現である。
三句「おほほしく」は、ぼんやりとの意で、初句と二句の序を受ける。
四句「知らぬ人にも」は、よく知らない人にもの意である。
結句「恋ふるものかも」は、恋をするものだなあの意で、「かも」は詠嘆である。
ゐる:雲などがとどまる、かかる
- 作者
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中臣女郎
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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海の底奥を深めて我が思へる 君には逢はむ年は経ぬとも
- 次の歌
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直に逢ひて見てばのみこそたまきはる 命に向ふ我が恋やまめ