直に逢ひて見てばのみこそたまきはる
命に向ふ我が恋やまめ
- 歌の意味
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じかに逢って見たならば、そのときだけは、命をかけた私の恋もやむだろう。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 678
詞書は前の歌に続き「中臣女郎の大伴宿祢家持に贈る歌五首」
じかに逢うことができたなら、命をかけた私の恋も静まるだろうと詠む歌である。逢うこと以外には鎮めようのない激しい恋心を表している。
作者の中臣女郎は、中臣氏の女性で、伝は未詳である。大伴家持に恋の歌を贈った女性の一人である。
初句「直に逢ひて」は六音の字余りで、じかに逢っての意である。
二句「見てばのみこそ」は、見たならばそのときだけはの意で、「こそ」の結びは結句の「め」である。
三句「たまきはる」は「命」にかかる枕詞である。
四句「命に向ふ」は、命に匹敵する、命をかけたの意である。
結句「我が恋やまめ」の「め」は推量の助動詞「む」の已然形で「こそ」の結びとなり、私の恋もやむだろうの意となる。
やむ:止まる、静まる
- 作者
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中臣女郎
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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春日山朝居る雲のおほほしく 知らぬ人にも恋ふるものかも
- 次の歌
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いなと言はば強ひめや我が背菅の根の 思ひ乱れて恋ひつつもあらむ