いなと言はば強ひめや我が背菅の根の
思ひ乱れて恋ひつつもあらむ
- 歌の意味
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いやだとおっしゃるなら、無理強いなどしましょうか、あなた。菅の根が乱れるように、思い乱れながら恋い続けていましょう。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 679
詞書は前の歌に続き「中臣女郎の大伴宿祢家持に贈る歌五首」
五首の最後の歌で、あなたが嫌だと言うなら無理強いはしない、思い乱れながら恋い続けていようと詠む。相手の拒絶を受け入れつつも、恋心を捨てきれない心を表している。
作者の中臣女郎は、中臣氏の女性で、伝は未詳である。大伴家持に恋の歌を贈った女性の一人である。
初句「いなと言はば」は六音の字余りで、嫌だと言うならばの意である。
二句「強ひめや我が背」の「めや」は反語で、無理強いしようか、いやしない、あなたの意となる。ここで切れる二句切れである。
三句「菅の根の」は、菅の根が長く乱れることから「思ひ乱る」にかかる枕詞である。
四句「思ひ乱れて」は、思い乱れての意である。
結句「恋ひつつもあらむ」は八音の字余りで、恋い続けていようの意となる。本巻の第四百八十七首と同じ結句である。
しふ:無理強いする
- 作者
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中臣女郎
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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直に逢ひて見てばのみこそたまきはる 命に向ふ我が恋やまめ
- 次の歌
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けだしくも人の中言聞かせかも ここだく待てど君が来まさぬ