- 歌の意味
- いっそのこと縁を絶つと言ってくれたなら、これほど命がけで私は恋い慕うことがあろうか。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 681
詞書は前の歌に続き「大伴宿祢家持の交遊と別るる歌三首」
いっそ縁を切るとはっきり言ってくれたなら、これほど命がけで思い慕うこともないのにと、相手の曖昧な態度を嘆く歌である。
作者の大伴家持は、大伴旅人の子で、万葉集の編纂に深くかかわったとされる歌人である。のちに中納言に至った。
初句「なかなかに」は、かえって、いっそのことの意である。
二句「絶ゆとし言はば」の「し」は強意で、縁を絶つと言うならばの意となる。
三句「かくばかり」は、これほどの意である。
四句「息の緒にして」は、命をかけての意で、「息の緒」は命を表す。
結句「我れ恋ひめやも」の「めやも」は反語で、恋い慕うことがあろうか、いやないの意となる。
いきのを:命。命の続くこと
- 作者
- 大伴家持
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- けだしくも人の中言聞かせかも ここだく待てど君が来まさぬ
- 次の歌
- 思ふらむ人にあらなくにねもころに 心尽して恋ふる我れかも