- 歌の意味
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人の言うことが恐ろしい国なのだ。紅の色のように顔色に出してはいけない。たとえ思い焦がれて死ぬとしても。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 683
詞書「大伴坂上郎女の歌七首」
坂上郎女の歌七首の最初の歌である。人の噂が恐ろしい世の中だから、たとえ恋い死にしても思いを顔に出してはならないと戒める。紅の鮮やかな色によって、表に出てしまう恋心を印象づけている。
作者の大伴坂上郎女は、大伴安麻呂の娘で、大伴旅人の異母妹にあたる。万葉集に多くの歌を残し、女流歌人として重んじられている。
初句「言ふ言の」は、人の言う言葉のの意である。
二句「畏き国ぞ」は、恐ろしい国なのだの意で、ここで切れる二句切れである。
三句「紅の」は、紅花の色が鮮やかであることから「色に出づ」にかかる枕詞である。
四句「色にな出でそ」の「な〜そ」は禁止で、顔色に出してはいけないの意となる。
結句「思ひ死ぬとも」は、思い焦がれて死ぬとしてもの意で、倒置によって決意の強さを示している。
くれなゐ:紅花。またその鮮やかな赤い色
- 作者
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大伴坂上郎女
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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思ふらむ人にあらなくにねもころに 心尽して恋ふる我れかも
- 次の歌
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今は我は死なむよ我が背生けりとも 我れに依るべしと言ふといはなくに