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ももしきの大宮人は多かれど
心に乗りて思ほゆる妹

歌の意味
宮廷に仕える人は多いけれど、私の心にしっかりと乗って思われるあなたよ。
鑑賞
巻第四 相聞 691

詞書「大伴宿祢家持の娘子に贈る歌二首」
 宮廷に仕える多くの人の中で、ただ一人心にかかって離れない女性を詠む歌である。「心に乗る」という表現によって、相手が心を占めて離れないさまを表している。
 作者の大伴家持は、大伴旅人の子で、万葉集の編纂に深くかかわったとされる歌人である。のちに中納言に至った。

 初句「ももしきの」は「大宮」にかかる枕詞である。
 二句「大宮人は」は、宮廷に仕える人はの意である。
 三句「多かれど」は、多いけれどの意で、「ど」は逆接である。
 四句「心に乗りて」は、心にのしかかって、心を占めての意である。
 結句「思ほゆる妹」は、思われるあなたの意で、体言止めで結ぶ。

おほみやびと:宮廷に仕える人
作者
大伴家持
出典
万葉集
前の歌
照る月を闇に見なして泣く涙 衣濡らしつ干す人なしに
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うはへなき妹にもあるかもかくばかり 人の心を尽さく思へば