我が聞きに懸けてな言ひそ刈り薦の
乱れて思ふ君が直香ぞ
- 歌の意味
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私の耳に入るように、あの人のことを口にしないでくれ。刈った薦のように思い乱れているあの人の様子なのだから。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 697
詞書「大伴宿祢像見の歌三首」
恋しい人のことを自分の耳に入るように話さないでほしいと頼む歌である。刈り取った薦が乱れるように思い乱れている相手のことを聞けば、なおさら心が乱れるからである。
作者の大伴像見は、大伴氏の官人である。
初句「我が聞きに」は、私が聞くところにの意である。
二句「懸けてな言ひそ」の「な〜そ」は禁止を表し、口に出して言わないでくれの意となる。ここで切れる二句切れである。
三句「刈り薦の」は、刈り取った薦が乱れることから「乱る」にかかる枕詞である。
四句「乱れて思ふ」は、思い乱れるの意である。
結句「君が直香ぞ」の「直香」は人の様子、ありさまの意で、あの人の様子なのだの意となる。
ただか:人の様子、ありさま
かりこも:刈り取った薦
- 作者
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大伴像見
- 出典
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万葉集
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家人に恋過ぎめやもかはづ鳴く 泉の里に年の経ぬれば
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春日野に朝居る雲のしくしくに 我れは恋ひ増す月に日に異に