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はねかづら今する妹を夢に見て
心のうちに恋ひわたるかも

歌の意味
はねかずらを今つけたばかりの少女を夢に見て、心の中で恋い続けていることだ。
鑑賞
巻第四 相聞 705

詞書「大伴宿祢家持の童女に贈る歌一首」
 成人のしるしのはねかずらを今つけたばかりの少女を夢に見て、心ひそかに恋い続けていると詠む歌である。大人になったばかりの少女への淡い思いを、夢の形で表している。次歌で少女がこれに答えている。
 作者の大伴家持は、大伴旅人の子で、万葉集の編纂に深くかかわったとされる歌人である。のちに中納言に至った。

 初句「はねかづら」は、少女が成人の年ごろになるとつけた髪飾りである。
 二句「今する妹を」は、今つけたばかりのあなたをの意である。
 三句「夢に見て」は、夢に見ての意である。
 四句「心のうちに」は、心の中での意で、思いを表に出さずにいることを示す。
 結句「恋ひわたるかも」は、恋い続けていることだの意で、本巻の第五百九十七首などと同じ結句である。

はねかづら:少女が成人の年ごろになってつけた髪飾り
作者
大伴家持
出典
万葉集
前の歌
栲縄の長き命を欲りしくは 絶えずて人を見まく欲りこそ
次の歌
はねかづら今する妹はなかりしを いづれの妹ぞここだ恋ひたる