- 歌の意味
- また逢う手立てはないものか。白い私の袖に、神に祈ってあなたを留めておこう。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 708
詞書は前の歌に続き「粟田女娘子の大伴宿祢家持に贈る歌二首」
また逢う手立てはないものかと願い、白い袖に祈りを込めてあなたを留めておこうと詠む歌である。袖に相手の魂を招き留めようとする、古い信仰を背景にしている。
作者の粟田女娘子は、伝未詳の女性で、大伴家持に歌を贈った。
初句「またも逢はむ」は六音の字余りで、また逢うの意である。
二句「よしもあらぬか」の「ぬか」は願望を表し、手立てはないものかの意となる。ここで切れる二句切れである。
三句「白栲の」は「衣手」にかかる枕詞である。
四句「我が衣手に」は、私の袖にの意である。
結句「いはひ留めむ」の「いはふ」は神に祈って身を慎むの意で、祈って留めておこうの意となる。
いはふ:神に祈り、身を慎んで守る
- 作者
- 粟田女娘子
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 思ひ遣るすべの知らねば片もひの 底にぞ我れは恋ひ成りにける
- 次の歌
- 夕闇は道たづたづし月待ちて 行ませ我が背子その間にも見む