味酒を三輪の祝がいはふ杉
手触れし罪か君に逢ひかたき
- 歌の意味
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三輪の神官が大切に祭っている杉に、手を触れた罪だろうか、あなたに逢いにくいのは。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 712
詞書は前の歌に続き「丹波大女娘子の歌三首」
三輪の神官が神木として祭る杉に手を触れた罪のためか、あなたに逢いがたいと詠む歌である。恋の障りを神罰になぞらえ、逢えない嘆きを表している。本巻の第五百十七首の大伴安麻呂の歌「神木にも手は触るといふを」と同じく、神木に触れることを詠んでいる。
作者の丹波大女娘子は、伝未詳の女性である。
初句「味酒を」は、神に供える酒の意から「三輪」にかかる枕詞である。
二句「三輪の祝が」は、三輪山の神に仕える神官がの意である。
三句「いはふ杉」は、神聖なものとして祭る杉の意で、ここで切れる三句切れである。
四句「手触れし罪か」は、手を触れた罪だろうかの意で、「か」は疑問を表す。
結句「君に逢ひかたき」は八音の字余りで、あなたに逢いにくいの意となる。
はふり:神に仕える神官
いはふ:神聖なものとして大切に祭る
- 作者
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丹波大女娘子
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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鴨鳥の遊ぶこの池に木の葉落ちて 浮きたる心我が思はなくに
- 次の歌
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垣ほなす人言聞きて我が背子が 心たゆたひ逢はぬこのころ