- 歌の意味
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かいつぶりが潜る池の水よ、もし心があるならば、私が大君をお慕いする心をお示ししておくれ。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 725
詞書「天皇に献る歌二首 大伴坂上郎女の春日の里に在りて作る」
坂上郎女が春日の里にいて聖武天皇に献上した二首の最初の歌である。かいつぶりの潜る池の水に呼びかけ、心があるなら天皇を慕う自分の心を伝えてほしいと願う。臣下が天皇を慕う心を、恋の歌の形で表した宮廷的な歌である。
作者の大伴坂上郎女は、大伴安麻呂の娘で、大伴旅人の異母妹にあたる。万葉集に多くの歌を残し、女流歌人として重んじられている。
初句「にほ鳥の」は、かいつぶりのの意である。
二句「潜く池水」は、潜る池の水の意で、呼びかけの対象を示す。
三句「心あらば」は、心があるならばの意である。
四句「君に我が恋ふる」は八音の字余りで、大君を私が慕うの意である。
結句「心示さね」の「ね」は願望を表し、心を示しておくれの意となる。
にほどり:かいつぶり。水に潜るのが巧みな水鳥
かづく:水に潜る
- 作者
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大伴坂上郎女
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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朝髪の思ひ乱れてかくばかり 汝姉が恋ふれぞ夢に見えける
- 次の歌
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外に居て恋ひつつあらずは君が家の 池に住むといふ鴨にあらましを