人もなき国もあらぬか我妹子と
たづさはり行きて副ひて居らむ
- 歌の意味
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人のいない国がないものか。いとしいあの人と手を取り合って行き、寄り添っていたい。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 728
詞書は前の歌に続き「大伴宿祢家持の坂上家の大嬢に贈る歌二首」
人のいない国があれば、恋人と手を取り合って行き、寄り添って暮らしたいと願う歌である。人目や噂に悩まされない世界へのあこがれを、率直に表している。
作者の大伴家持は、大伴旅人の子で、万葉集の編纂に深くかかわったとされる歌人である。のちに中納言に至った。
初句「人もなき」は、人のいないの意である。
二句「国もあらぬか」の「ぬか」は願望で、国がないものかの意となる。ここで切れる二句切れである。
三句「我妹子と」は、いとしい人との意である。
四句「たづさはり行きて」は八音の字余りで、手を取り合って行っての意である。
結句「副ひて居らむ」の「む」は意志で、寄り添っていたいの意となる。
たづさはる:手を取り合う、連れ立つ
- 作者
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大伴家持
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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忘れ草我が下紐に付けたれど 醜の醜草言にしありけり
- 次の歌
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玉ならば手にも巻かむをうつせみの 世の人なれば手に巻きかたし