我が名はも千名の五百名に立ちぬとも
君が名立たば惜しみこそ泣け
- 歌の意味
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私の評判は、千回も五百回も立ってしまってもかまわない。けれどもあなたの評判が立ったならば、惜しんで泣くことだろう。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 731
詞書は前の歌に続き「大伴坂上大嬢の大伴宿祢家持に贈る歌三首」
自分の評判がどれほど噂に上ってもかまわないが、あなたの評判が傷つくことは惜しくて泣くだろうと詠む歌である。自分よりも相手の名誉を思う、深い愛情が表れている。次歌で家持がこれに答えている。
作者の大伴坂上大嬢は、大伴宿奈麻呂と坂上郎女の娘で、のちに大伴家持の正妻となった。
初句「我が名はも」は、私の名はの意で、「はも」は詠嘆を含む。
二句「千名の五百名に」は、千回も五百回もの意で、噂の多さを誇張している。
三句「立ちぬとも」は、噂に立ってしまってもの意である。ここで切れる三句切れである。
四句「君が名立たば」は、あなたの名が噂に立ったならばの意である。
結句「惜しみこそ泣け」は、惜しんで泣くことだの意で、係助詞「こそ」を受けて已然形「泣け」で結ぶ。
な:名。評判、うわさ
- 作者
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大伴坂上大嬢
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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逢はむ夜はいつもあらむを何すとか その宵逢ひて言の繁きも
- 次の歌
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今しはし名の惜しけくも我れはなし 妹によりては千たび立つとも