かにかくに人は言ふとも若狭道の
後瀬の山の後も逢はむ君
- 歌の意味
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あれこれと人は言っても、若狭路の後瀬の山の名のように、後にでも逢おう、あなた。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 737
詞書「同じ大嬢の家持に贈る歌二首」
人があれこれ噂しても、後瀬の山の名のように、後にでも必ず逢おうと誓う歌である。若狭の後瀬山の「のち」の音を用いて「後も逢はむ」を導いている。次の家持の答えの歌も同じ後瀬山を詠んでいる。
作者の大伴坂上大嬢は、大伴宿奈麻呂と坂上郎女の娘で、のちに大伴家持の正妻となった。
初句「かにかくに」は、あれこれとの意である。
二句「人は言ふとも」の「とも」は逆接の仮定で、人は言ってもの意となる。
三句「若狭道の」は、若狭へ向かう道のの意である。
四句「後瀬の山の」は、若狭国の後瀬山で、「のち」の音から結句の「後」を導き、三句と合わせて序詞となる。
結句「後も逢はむ君」は、後にでも逢おう、あなたの意で、体言止めで結ぶ。
のちせやま:若狭国の山。「後」の意を響かせる
- 作者
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大伴坂上大嬢
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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月夜には門に出で立ち夕占問ひ 足占をぞせし行かまくを欲り
- 次の歌
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世の中の苦しきものにありけらし 恋にあへずて死ぬべき思へば