後瀬山後も逢はむと思へこそ
死ぬべきものを今日までも生けれ
- 歌の意味
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後瀬山の名のように、後にでも逢おうと思うからこそ、死んでしまいそうなのに、今日まで生きているのだ。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 739
詞書「また家持の坂上大嬢に和ふる歌二首」
前の二首に答えた家持の歌である。後瀬山の名のように後にも逢おうと思うからこそ、死にそうなところを今日まで生きていると詠む。第七百三十七首の「後瀬の山の後も逢はむ」と、第七百三十八首の「死ぬべき」の両方を受けて応じている。
作者の大伴家持は、大伴旅人の子で、万葉集の編纂に深くかかわったとされる歌人である。のちに中納言に至った。
初句「後瀬山」は、第七百三十七首の四句を受け、「後」の音を導く。
二句「後も逢はむと」は、後にでも逢おうとの意で、第七百三十七首の結句を受けている。
三句「思へこそ」は、思うからこそとの意で、「こそ」の結びは結句の「けれ」である。
四句「死ぬべきものを」は、死にそうなのにの意で、第七百三十八首の結句を受けている。
結句「今日までも生けれ」は八音の字余りで、今日まで生きているのだの意となる。已然形で「こそ」の結びとなる。
のちせやま:若狭国の山。「後」の意を響かせる
- 作者
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大伴家持
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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世の中の苦しきものにありけらし 恋にあへずて死ぬべき思へば
- 次の歌
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言のみを後も逢はむとねもころに 我れを頼めて逢はざらむかも