言のみを後も逢はむとねもころに
我れを頼めて逢はざらむかも
- 歌の意味
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言葉だけで後にでも逢おうと心を込めて私に頼みに思わせておいて、逢わないつもりなのだろうか。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 740
詞書は前の歌に続き「また家持の坂上大嬢に和ふる歌二首」
後にでも逢おうと言葉だけでねんごろに約束しておいて、実際には逢わないつもりなのかと、相手をなじる歌である。前歌で自ら後瀬山を詠みながら、ここでは相手の言葉を疑う形に転じており、恋の駆け引きが見られる。
作者の大伴家持は、大伴旅人の子で、万葉集の編纂に深くかかわったとされる歌人である。のちに中納言に至った。
初句「言のみを」は、言葉だけでの意である。
二句「後も逢はむと」は、後にでも逢おうとの意で、第七百三十七首の結句を受けている。
三句「ねもころに」は、心を込めて、ねんごろにの意である。
四句「我れを頼めて」の「頼む」は下二段活用で頼みに思わせるの意で、私に頼みに思わせての意となる。
結句「逢はざらむかも」は、逢わないのだろうかの意で、「かも」は疑問を含む詠嘆である。
たのむ:頼みに思わせる、あてにさせる
- 作者
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大伴家持
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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後瀬山後も逢はむと思へこそ 死ぬべきものを今日までも生けれ
- 次の歌
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夢の逢ひは苦しかりけりおどろきて 掻き探れども手にも触れねば