夕さらば屋戸開け設けて我れ待たむ
夢に相見に来むといふ人を
- 歌の意味
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夕方になったら、戸を開けて用意して私は待とう。夢の中に逢いに来ると言うあの人を。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 744
詞書は前の歌に続き「さらに大伴宿祢家持の坂上大嬢に贈る歌十五首」
夕方になったら戸を開けて待っていよう、夢で逢いに来ると言う人を、と詠む歌である。夢の訪れを現実の訪れのように迎えようとする発想で、これも『遊仙窟』をふまえるとされる。
作者の大伴家持は、大伴旅人の子で、万葉集の編纂に深くかかわったとされる歌人である。のちに中納言に至った。
初句「夕さらば」は、夕方になったらの意である。
二句「屋戸開け設けて」の「設く」は前もって用意するの意で、戸を開けて用意しての意となる。
三句「我れ待たむ」の「む」は意志で、私は待とうの意となる。ここで切れる三句切れである。
四句「夢に相見に」は、夢の中で逢いにの意である。
結句「来むといふ人を」は、来ると言う人をの意で、倒置によって待つ相手を示している。
やど:家、住まい。ここでは戸口
まく:前もって用意する
- 作者
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大伴家持
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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我が恋は千引の石を七ばかり 首に懸けむも神のまにまに
- 次の歌
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朝夕に見む時さへや我妹子が 見れど見ぬごとなほ恋しけむ