- 歌の意味
- いとしいあの人の形見の衣を下に着て、じかに逢うまでは、私は脱ぐことがあろうか。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 747
詞書は前の歌に続き「さらに大伴宿祢家持の坂上大嬢に贈る歌十五首」
恋人から贈られた形見の衣を下に着て、じかに逢うまでは決して脱がないと誓う歌である。本巻の第六百三十七首の娘子の歌と同じく、形見の衣を身から離さない思いを詠んでいる。
作者の大伴家持は、大伴旅人の子で、万葉集の編纂に深くかかわったとされる歌人である。のちに中納言に至った。
初句「我妹子が」は、いとしい人のの意である。
二句「形見の衣」は、形見の衣の意である。
三句「下に着て」は、下着として着ての意である。
四句「直に逢ふまでは」は八音の字余りで、じかに逢うまではの意である。
結句「我れ脱かめやも」の「めやも」は反語で、脱ぐことがあろうか、いやないの意となる。
かたみ:思い出のよすがとなる品
- 作者
- 大伴家持
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 生ける世に我はいまだ見ず言絶えて かくおもしろく縫へる袋は
- 次の歌
- 恋ひ死なむそこも同じぞ何せむに 人目人言言痛み我がせむ