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恋ひ死なむそこも同じぞ何せむに
人目人言言痛み我がせむ

歌の意味
恋い死にするのも、人目や噂で死ぬのも同じことだ。どうして人目や人の噂を気にしていられようか。
鑑賞
巻第四 相聞 748

詞書は前の歌に続き「さらに大伴宿祢家持の坂上大嬢に贈る歌十五首」
 恋い焦がれて死ぬのも、人の噂に苦しむのも同じことなら、どうして人目や噂を気にしていられようかと、噂を恐れぬ決意を示す歌である。
 作者の大伴家持は、大伴旅人の子で、万葉集の編纂に深くかかわったとされる歌人である。のちに中納言に至った。

 初句「恋ひ死なむ」は、恋い死にしようの意である。
 二句「そこも同じぞ」は、それも同じことだの意で、「同じ」は「おやじ」と読む。ここで切れる二句切れである。
 三句「何せむに」は、どうしての意である。
 四句「人目人言」は、人目と人の噂の意である。
 結句「言痛み我がせむ」は八音の字余りで、わずらわしがろうか、いやしないの意となる。

ひとめ:人の見る目、世間の目
作者
大伴家持
出典
万葉集
前の歌
我妹子が形見の衣下に着て 直に逢ふまでは我れ脱かめやも
次の歌
夢にだに見えばこそあらめかくばかり 見えずしあるは恋ひて死ねとか