相見てはしましも恋はなぎむかと
思へどいよよ恋ひまさりけり
- 歌の意味
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逢ったならば、しばらくは恋心も静まるだろうかと思ったけれど、ますます恋しさがつのることだ。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 753
詞書は前の歌に続き「さらに大伴宿祢家持の坂上大嬢に贈る歌十五首」
逢えばしばらくは恋心も静まるかと思ったが、かえってますます恋しさがつのると詠む歌である。逢うことでかえって深まる恋の不思議さを表している。
作者の大伴家持は、大伴旅人の子で、万葉集の編纂に深くかかわったとされる歌人である。のちに中納言に至った。
初句「相見ては」は、逢ったならばの意で、前歌の初句と同じ句である。
二句「しましも恋は」は、しばらくでも恋はの意である。
三句「なぎむかと」の「なぐ」は静まるの意で、静まるだろうかとの意となる。
四句「思へどいよよ」は、思ったけれど、ますますの意である。
結句「恋ひまさりけり」の「けり」は気づきを表し、恋しさがまさったことだの意となる。
なぐ:心が静まる、なごむ
- 作者
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大伴家持
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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かくばかり面影にのみ思ほえば いかにかもせむ人目繁くて
- 次の歌
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夜のほどろ我が出でて来れば我妹子が 思へりしくし面影に見ゆ